【奈良 貸切古民家】大淀桜庵発!街並み・自然・歴史の物語を歩く

都会の慌ただしい時間の流れの中で、ふと立ち止まり、
「僕の、私の、本当に帰りたかった場所はどこだろう?」と、
空を見上げたことはありませんか?
情報にあふれ、常に誰かと繋がっていなければいけないような毎日。
心が少しだけ疲れてしまった時、
「ただいま」と、心の底から言える場所があったなら。
はじめまして。
奈良県吉野郡大淀町で、一日一組限定の貸し切り古民家「大淀桜庵(おおよどさくらあん)」を営んでいます、オーナーの河合です。
僕の人生をかけて作り上げたこの場所は、
訪れるすべての方にとっての「心のふるさと」でありたいと、そう願っています。
もしあなたが今、少しだけ羽を休めたいと願っているなら。
もしあなたが、忘れかけていた何か大切なものを見つけたいと思っているなら。
このページは、インターネットの片隅で見つけた単なるブログ記事ではありません。
僕から、未来の大切なあなたへお送りする、
特別な物語へと誘う、一通の招待状です。
この記事では、
まず前半で、僕がどんな想いでこの「大淀桜庵」という場所を作り上げたのか、その物語について。
そして後半では、この宿を拠点に、僕が愛してやまない大淀町の「街並み・自然・歴史」を巡る、とっておきの散歩時間をご案内します。
どうぞ、肩の力を抜いて、最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
僕が「大淀桜庵」に込めた想い。ここは、あなただけの「心のふるさと」

なぜ、僕がこの宿を始めたのか。
少しだけ、僕自身の話をさせてください。
消防士から宿のオーナーへ。僕が人生の舵を切った、たった一つの理由
僕の前職は、大阪市消防局の消防士でした。
17年間、人の命を救うという誇り高い仕事に、全力で向き合ってきました。
サイレンの音、緊迫した現場、仲間たちとの固い絆。
充実した毎日でした。
けれど、いつからか僕の心の中に、小さな、でも確かな声が響くようになったんです。
「自分の人生、もっと自由に、もっと自分らしく生きてみたい」
それは、誰かのためではなく、自分のための人生を歩みたいという、心の叫びでした。
そこから僕の新しい挑戦が始まりました。
そして、この「大淀桜庵」との運命的な出会いがあったのです。
元の住人は、とても穏やかで温かいご年配のご夫婦でした。
初めて物件を見に行ったとき、まるで昔から知っていたかのように優しく迎え入れてくださって
——その瞬間、この町のあたたかさと居心地の良さを強く感じました。
「ここが本当に気に入りました。ぜひ譲っていただきたいです」と思いを伝えると、ご夫婦はにっこり笑って「それは嬉しいわ。ぜひ大切にしてね」と快く承諾してくださいました。
その日をきっかけに、奈良と京都の二拠点生活がスタート。
住み込みで少しずつDIYを重ねながら、この場所での新しい暮らしを、自分の手で築いていったのです。
僕が求めていたのは、ただの宿泊施設ではありません。
訪れた人が、まるで自分の家に帰ってきたかのように心からくつろぎ、
本来の自分を取り戻せる場所。
ここ大淀桜庵は、僕にとって、その夢を叶えるためのキャンバスそのものでした。
築70年の記憶を未来へ。古民家再生、僕と仲間たちの物語
僕が初めてこの家に出会った時、そこには70年という長い時間が刻まれていました。
太く、黒光りする梁。
少し傾いた柱。
夏の涼しい風を運び、冬の厳しい寒さをしのいできたであろう建具たち。



「この家が持つ記憶を、絶対に消したくない」
そう強く思いました。
だから、改修は僕自身の手で、一つひとつ丁寧に行いました。
壁を塗り、床を張り替え、現代の快適さを加えながらも、この家が持つ温かい魂は、何一つ損なわないように。
それはまるで、家と対話するような時間でした。
「昔はここで、どんな家族が笑い合っていたんだろう?」
「この囲炉裏を囲んで、どんな話に花が咲いたんだろう?」
そんなことを想いながら作業する時間は、僕にとってかけがえのない宝物でした。
この柱や壁には、僕たちの汗と、笑い声と、そして「最高の宿を作るんだ」という熱い想いが、たっぷりと染み込んでいるんです。
「おかえりなさい」が聞こえる空間。大淀桜庵のこだわりをご紹介
僕が魂を込めて再生した大淀桜庵は、ただ泊まるだけの場所ではありません。
あなたの五感すべてで「ただいま」を感じられる、特別な仕掛けがたくさんあります。
- 一日一組限定、最大10名様まで。贅沢すぎる貸切時間
この広々とした古民家は、ご家族三世代やご友人グループなど、最大10名様までゆったりとお過ごしいただけます。
その日一日は、あなたと、あなたの大切な人だけのもの。まるで自分たちの大きな別荘のように、誰にも気兼ねなく自由な時間をお楽しみください。 - 静寂に包まれて、心から癒される空間
聞こえるのは、風の音、鳥の声、虫の音だけ。
都会のノイズから完全に解放されたこの場所で、ゆっくりと深呼吸してみてください。
心と体が、すーっと軽くなっていくのを感じるはずです。
- まるで暮らすように旅する。気ままなキッチン時間
広々としたキッチンには、調理器具や食器を一通り揃えています。
地元の採れたて野菜を買ってきて、みんなでわいわい料理をするのも旅の醍醐味。
決まった時間に食事をとる必要はありません。
お腹が空いたら好きなものを作る。そんな「暮らすような旅」が、ここでは叶います。小さなお子様の離乳食作りなどにも気兼ねなくお使いいただけますよ。
ゲストからいただいた、宝物のような言葉たち
宿を始めてから、本当にたくさんの方々との出会いがありました。
その一つひとつが、僕の宝物です。
(※プライバシーに配慮した、心に残るエピソードです)
都会で働くことに少し疲れてしまった、という30代のカップル。
帰り際に、「河合さん、ここに来て、なんだか素直になれました。明日からまた、二人で頑張れそうです」と、最高の笑顔で言ってくれたこと。
夏休みに、3世代で来てくれたご家族。
子供たちは、虫を追いかけ、おもちゃではしゃぎ、夜は満点の星空に歓声を上げていました。
チェックアウトの時、小さな男の子が僕に「また、あそびにくるね!」と言ってくれました。
胸が、熱くなりました。
僕が目指していた「心のふるさと」が、確かにここにあるんだと実感できた瞬間でした。
大淀桜庵から一歩踏み出して。大淀町の「街並み・自然・歴史」を巡る特別な散歩時間

大淀桜庵の魅力は、宿の中だけにとどまりません。
一歩外に出れば、そこにはあなたを温かく迎えてくれる、豊かで、少し懐かしい日本の原風景が広がっています。
車を置いて、ぜひ、ゆっくりと歩いてみてください。
僕が愛してやまない、この町の物語をご案内します。
旅の始まりは、ガタンゴトンと心地よいリズムを刻む近鉄電車が運んでくれます。
最寄りの「近鉄下市口駅」に降り立った瞬間、空気が変わるのを感じるはず。



ひんやりと、そして緑の匂いがする空気を胸いっぱいに吸い込んだら、さあ、物語の始まりです。
【自然編】吉野川のせせらぎと、心洗われる緑の深呼吸
まずは、町の中心をゆったりと流れる吉野川へ。
大淀桜庵からもほど近いこの川は、町の人々の憩いの場所です。
キラキラと太陽の光を反射して流れる、どこまでも透き通った水。
川岸に腰を下ろして、ただ水の音に耳を澄ませるだけでも、心が洗われていくようです。


この透き通った水。
最高に自然を感じることができ、癒されます。
そして、夏には最高の遊び場になります。
広々とした河川敷では、バーベキューを楽しんだり、浅瀬で水遊びをしたり、思い思いの時間を過ごせます。

このだだっ広い河川敷で気兼ねなくバーベキューすることができます。
都会のプールとは違う、本物の自然の中での川遊びは、きっと子供たちにとって忘れられない体験になるでしょう。
川のせせらぎを聞きながらのBBQやデイキャンプも格別ですよ。
【歴史・街並み編】時が止まったような路地裏で、町の息遣いを感じる
自然に癒されたら、今度は町の歴史に触れてみましょう。
大淀桜庵から、ゆっくり歩いてわずか3分。
そこには、静寂に包まれた「光明寺」というお寺があります。
観光客で賑わう有名なお寺もいいですが、こうして地域の暮らしに溶け込んだお寺の静けさは、また格別の趣があります。



中に入ると、静かに佇む仏壇が迎えてくれます。

お寺を訪ねたとき、たまたまお寺の方とお話しすることができました。
優しい年配の女性で、大淀町の歴史や見どころをいろいろ教えてくださり、とても勉強になりました。
さあ、そこからさらに町の中心部へ足を延ばしてみましょう。
大淀町の街並みは、まるで昭和の時代にタイムスリップしたかのよう。

正直に言うと、いわゆる「観光地」のような華やかさはありません。
ところどころに、シャッターが下りたままのお店が並ぶ、少しさびれた商店街もあります。


でも、僕にはその風景が、たまらなく愛おしく見えるんです。
一つひとつのシャッターの向こう側で、かつてどんな営みがあったんだろう。
この町の人々の笑い声や、子供たちの駆け回る声が聞こえてくるような気がします。
歩いていると、面白い発見がたくさんあります。
駅前にある、地域の安全を見守る小さな交番。

その付近には、都会では絶対に見かけない、草が生い茂った空き地があったりします。



僕たちが子供の頃に遊んだ「秘密基地」は、きっとこんな場所だったはず。
アスファルトで固められていない、土の匂いがする場所。
ここには、生命の力強さが満ちています。
そして、僕がこの町に来て一番驚いたのが、これです。
「1日 200円」と書かれたコインパーキング。

最初に見つけた時、思わず二度見して、そして笑ってしまいました。
都会の価値観で考えたら、信じられない価格です。
でも、これがこの町の時間の流れ方なんです。
お金や効率だけではない、もっと大切な「豊かさ」が、ここには確かに存在している。そう感じさせてくれる風景でした。
ここは大淀桜庵から一番近いパーキングなので、車2台目以降はこちらに停めて下さいね。
地域の観光情報については、大淀町観光協会の公式サイトもとても参考になりますので、ぜひチェックしてみてください。
まとめ:さあ、あなただけの物語を紡ぐ旅へ

ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
僕が愛する大淀桜庵と、この大淀町の魅力、少しでも伝わったでしょうか。
大淀桜庵は、単なる宿泊施設ではありません。
それは、忙しい日常から少しだけ離れて、本当の自分に還るための場所。
そして、あなたと、あなたの大切な人との間に、新しい物語が生まれる舞台です。
鳥のさえずりに耳を澄ませる朝。
少し懐かしい街並みを、手をつないで歩く午後。
虫の声を聴きながら静かに眠る夜。
大淀桜庵で過ごす時間が、あなたの人生という物語の、忘れられない美しい1ページになること。
それが、僕の何よりもの願いです。
【民泊 大淀桜庵 施設情報】
- 施設名: 民泊「大淀桜庵」(おおよどさくらあん)
- 場所: 奈良県吉野郡大淀町
- アクセス: 近鉄吉野線「下市口駅」より徒歩約5分。大阪・京都・関西空港から電車で約2時間、車で約1時間。
- 特徴: 10人宿泊可能。添い寝無料。一日一組限定の貸し切り古民家、キッチン、シャワー、無料Wi-Fi完備
- ご予約方法: 詳細は下記の公式ウェブサイトをご確認ください。ご不明な点はお気軽にお問い合わせくださいませ。
- 公式ウェブサイト: https://oyodosakura-an.com/
- 公式Instagram: https://www.instagram.com/sakuraan_riverside/?hl=ja
ぜひ大淀桜庵で、あなただけの特別な物語を紡いでみませんか?
「おかえりなさい」と、あなたをお迎えできる日を、心の底からお待ちしております。
大淀桜庵 オーナー 河合

